論文が公開されたり

今年度は研究費が足りなくて、これまでに貯めたデータを供養する期間としているのですが、昨年からの持越しも含めてここまでに3本の論文がアクセプトされました。
ひとつはグルーヴ感の神経基盤についての論文で、シンコペーションを入れて複雑さを操作したリズムパターンを聞いているあいだの脳波を測定したところ、グルーヴ感に対応して前頭部のシータ波が強くなっていることを報告したものがMusic Perceptionにアクセプトされました。ただ、5月にアクセプトの連絡は来たものの、事務的な作業は滞っているようで、著者校正の段階にすらまだ進んでいません…。
二つ目は前回の投稿でプレプリントを投稿したと書いたものですが、SCANにリジェクトされた後Biological Psychologyに投稿し、なんとかかんとかこちらは7月にアクセプトされました。こちら、孤独感が高い人と近い人では、身体内部の状態についての気づきやそれに対する対応といった点で違いが見られ、安静時の脳波から得られた心拍誘発電位にも違いが見られる、ということを報告しています。レビューアーよりも長いコメントをエディターからもらい苦戦しましたが、なんとかなりました。論文へのリンクはこちら。
そしてこの論文は、PsyPost.orgという研究紹介のサイトで紹介してもらいました(リンク)。Newsweekの記者だという人からも論文についての問い合わせメールが来たのですが、そちらは返信したっきり音沙汰無しです…
そして三つ目はグルーヴ感に関連したもので、リズムパターンに対してタッピングを行うとき、リズムに対するグルーヴ感の強さに応じてタッピングの精度が上がり、またタッピング時の運動野周辺のベータ帯域の強さも増加する、というものです。グルーヴ感はリズムを聴いたときに身体を動かしたくなる感覚であり、リズムに対してグルーヴを感じるほど脳内の運動関連領域の活動も増加します。であれば、実際にリズムに合わせて運動(ここでは指でのタッピング)を行うとき、運動に関連したパラメータも変化するだろうと考えて行った実験です。こちらは、Frontiers in Human Neuroscienceから特集号「Neurophysiological basis of rhythm and synchronization in motor activities」をやるので何かあれば投稿してくれ、というメールが来たので、特集号なら通りやすいかと助平心を出して投稿したものです。先日著者校正を終えたので、もうまもなく公開されるかと思います。アブストラクトへのリンクはこちら。
今はもうひとつ、日本語での解説論文が査読中と孤独感と脳波についての論文の原稿が完成しており、今年と来年は論文イヤーになりそうです。その間になんとか科研費をゲットしなければ…


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